北アルザスの平野にひっそりとたたずむクレットヴィレール(ドイツ語でクレットヴァイラー)は、バ=ラン県の人口約180人の小さな農村です。ここはウートル=フォレ(「森の向こう」)と呼ばれる地方の一部。広大なアグノーの森の向こう側、北ヴォージュ、ラウター川、ライン川に囲まれた一帯です。観光地を期待してはいけません。クレットヴィレールは穏やかな村で、静かに立ち寄りながら、ワイン街道の人混みから離れた、まだあまり知られていないアルザスの一角を巡る拠点として楽しむ場所です。
クレットヴィレールはどこにある?
村はプレーヌ・デュ・ラン市町村共同体に属しています。セルツとライン川から直線距離で約6~7 km、ヴィサンブールの南東約15 km、アグノーから約20 km、ストラスブールの北約45 kmに位置します。すぐ隣には、トランバック、ニーデルレーデルン、オーバーラウターバック、ビュール、エバーバック=セルツといった村が、いずれも数キロ圏内に並んでいます。
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クレットヴィレールの見どころ
村のおもな建造物はプロテスタント教会です。建築家アルベール・ハスの設計で1846年から1848年にかけて建てられ、文化遺産総合目録に登録されています。ウートル=フォレに根づいた強いプロテスタントの伝統を伝える建物です。メインストリートもゆっくり歩いてみましょう。この地方のほかの村と同じく、伝統的な農村の住まいは木骨組みの家や農家で、多くが中庭とともに切妻を通りに向けて並んでいます。
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平らで生け垣の多い周辺の風景は、畑や牧草地、小さな林の間を歩いたり自転車で巡ったりするのにぴったりです。車で10分ほどのゾーアー川デルタ自然保護区は、1997年にセルツとミュンシュハウゼンの間に設けられ、500ヘクタール近いライン川沿いの湿地を保護しています。氾濫原の草地、三日月湖、河畔林が広がり、観察路から野生動物を観察できます。大雨のあとはぬかるむ道もあるので、歩きやすい靴で出かけましょう。
セルツでは、アルザス側の岸とドイツのプリッタースドルフを無料で結ぶライン川の渡し船にも乗れます。徒歩でも自転車でも車でも渡れる、ユニークな体験です(運休することもあるので、出かける前に運航時間を確認しましょう)。
ウートル=フォレ地方の見どころ
- フンスパック:「フランスの最も美しい村」のひとつで、白い木骨組みの家と、ふくらんだ窓ガラスで知られています。
- シェーネンブール要塞:フンスパック近くにある、アルザスで見学できるマジノ線最大の要塞です。
- アッテン:エッシュの砲台と避難壕博物館が、マジノ線と1945年1月の激戦を伝えています(季節営業、時間は要確認)。
- ベッチュドルフ:青と灰色の塩釉炻器で知られる陶器の村で、陶器博物館があります。
- ヴィサンブール:ラウター川沿いの歴史ある小さな町で、サン=ピエール=エ=サン=ポール修道院教会と古い家並みが見どころです。
- 北ヴォージュ地域自然公園:西側に広がり、ハイキングやピンク砂岩の城塞巡りが楽しめます。
アクセスと実用情報
クレットヴィレールへ行き、ウートル=フォレを巡るには、やはり車がいちばん便利です。ストラスブールからは車で約45分。鉄道なら、最寄り駅はTERストラスブール~ローテルブール線のセルツ駅です。村には観光施設がないので、宿泊や食事は近隣の村や町(セルツ、ヴィサンブール、フンスパック、アグノー)で。散策やゾーアー川デルタ、多くが一年の一部しか開いていないマジノ線の施設を楽しむなら、春から秋の気候のよい季節が最適です。


