ポイント
- アンドロー修道院のかつての所領に13世紀に築かれた城
- 見どころの遺構:ロマネスク様式の主塔、ルネサンス様式の居館、礼拝堂の塔
- 一年中見学自由、ペット同伴可、ピクニックエリアあり
- 夏のイベント:ガイドツアー、講演会、ショー
- 遺構は崩れやすいため、注意とマナーを守って見学を
ヴォージュの森に抱かれた中世の城塞
森の小道の角を曲がると、岩の岬の上にヴァンジャンブール城の廃墟が姿を現します。歳月の跡を刻んだそのシルエット。13世紀に築かれたこの城塞は、波乱に満ちた歴史の傷跡を今もとどめています。どっしりとした主塔、崩れた城壁、ルネサンス様式の居館は、この戦略的な地に城を築いたヴァンゲン家の領主たちのかつての野心を物語っています。
城の存在は早くも1295年の古文書に記されており、広大な修道院領の中に建てられていました。その領地的な重要性は明らかです。城塞は、当時の主要な交易路・軍用路であったオーバーシュタイゲン〜ダボ間の街道のすぐ近くにそびえていたのです。

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幾世紀もの歴史が刻まれた建築
ロマネスク様式の基礎からルネサンス期の改築まで
見学は、おそらく1250年以前にさかのぼる初期の主塔の遺構から始まります。中庭には今もその基礎が残り、ろ過式の貯水槽の跡も見られます。長く住み続けることを考えて造られた住まいであったことの証です。
その後、16世紀に建てられた2棟の居館が、この軍事施設にルネサンスの趣を添えました。北側の城壁を閉じる礼拝堂の塔は、17世紀にフランスの守備隊によって一部が破壊されています。爆破されたこの壁の一部は、ルイ14世の時代に放棄された多くの城がたどった運命を伝えています。
谷を望む外郭
東側の外郭(バス・クール)からは視界が大きく開け、ハイカーたちがピクニック休憩によく選ぶ場所になっています。遺構はそれほど多くありませんが、秋には落ち葉のじゅうたん、夏には生い茂るシダと、季節ごとに趣ある表情を見せてくれます。
あわせて読みたいコルプスハイム城|18世紀の館と見事な庭園ヴァンゲン家の城:争いと再建の歴史
古文書は、この城塞をめぐる一族の争いや宗教的な対立を明らかにしています。14世紀にはすでにヴァンゲン家が2つの分家に分かれ、それぞれが領地の取り分を主張しました。手入れが行き届かなくなった城は、16世紀初めには一部が廃墟と化してしまいます。
1518年から1523年にかけて、ストラスブール司教区との共同出資による修復で城は再び息を吹き返します。しかし緊張は収まりませんでした。司教ヨハン・フォン・マンダーシャイト(Jean de Manderscheid)との金銭上のもめごとにより、城はまたも先行きの見えない状況に陥ります。そして17世紀、フランス軍の駐留によって、その戦略的な役割は完全に終わりを迎えました。
「アルザスのスイス」の中心で自由に見学
ヴァンジャンブールの村から徒歩10分で行けるこの城跡は、一年中自由に見学できます。すぐそばには馬をつなぐ柵やピクニックエリアもあり、乗馬で訪れる人や散策する人にとって心地よい休憩スポットです。
安全に見学するためのアドバイス
ヴァンジャンブール城は一部が廃墟の状態にあるため、十分に注意することを強くおすすめします。
- 不安定な低い石壁には近づかない
- 子どもから目を離さない
- 壁をよじ登らない
- 石を傷つけない
ペットはリードをつけていれば同伴できます。
基本情報
- 入場:無料
- 住所:Site de Wangenbourg, 67710 Wangenbourg-Engenthal
- 電話:+33 (0)3 88 87 33 50
- アクセス:村の中心から、南東方向への標識付きの小道をたどります
モシグ渓谷で文化にふれるひととき
主要な観光ルートから離れたヴァンジャンブール城は、歴史や文化遺産を愛する人々を魅了しています。毎年夏には、のどかな外郭を舞台にガイドツアー、歴史劇、野外講演会などが開かれ、城跡がにぎわいます。
アルザスの自然の中で味わう、中世へのひととき。眠りについたこの城塞は、耳を傾ける人々に今もその伝説を語り続けています。
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