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アルザスといえばワインを思い浮かべる人が多いでしょうが、この地方はフランス随一のビールの産地でもあります。アルザス観光振興局によると、フランスのビールの約60%がここで造られ、フランス産ホップの95%近くがここで栽培されています。歴史ある大手メーカーから新しいマイクロブルワリーまで、伝統と革新が共存するアルザスのビール醸造所の楽しみ方をご紹介します。
ビールとホップの地、アルザス
ビールは何世紀も前からアルザスの日常の一部です。村の醸造所、winstub(ヴィンシュトゥブ)やビアシュトゥブ、ビール祭り、春のビールやクリスマスビールといった季節限定ビールが一年を彩ります。ホップ畑は主にストラスブールの北、コッヘルスベルクやオッホフェルデン周辺に集まっています。ここでは、アルザスのブロンドビールに花のような香りを与える代表的なアロマホップ「シュトリッセルシュパルト」などが栽培されています。夏の終わりの収穫期には、ホップのつるに覆われた高い支柱が並び、独特の風景をつくり出します。
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オッホフェルデンのメテオール:家族経営の伝統
1640年にオッホフェルデン(バ=ラン県)で創業したメテオール醸造所は、フランス最古の独立系家族経営醸造所を名乗っています。数世代にわたってハーグ家が経営し、年間約50万ヘクトリットルを醸造。その多くを看板商品のメテオール・ピルスが占めています。
見学者向けには、ガイド付き見学施設ヴィラ・メテオールが開設されています。醸造の工程、原料の庭、仕込み室・発酵室・熟成室を巡り、最後にバーで試飲を楽しめます。オッホフェルデンへはストラスブールから電車で20分ほど。営業時間や料金は季節によって変わるため、訪れる前に醸造所の公式サイトを確認し、予約しておきましょう。
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クローネンブルグの歴史は1664年、ジェローム・アットがストラスブールに醸造所を開いたことに始まります。イル川の洪水を避けるため、醸造所は1850年ごろにクロネンブール地区の高台へ移り、1947年にその地名を社名としました。1952年には、創業年にちなんだ有名な「1664」が誕生。1969年からは生産の大部分がオベルネで行われており、現在ではフランス最大のビール醸造所となっています。2008年からはデンマークのカールスバーグ・グループの傘下です。
オベルネの工場は観光用の見学施設としては公開されていません。代わりに、オベルネの旧市街や近くのワイン街道を散策してみましょう。ストラスブールでは、同社のかつてのビール「ティグル・ボック」にちなんだ「ル・ティーグル」で、バー、レストラン、コンサートホールを楽しめます。
リコルヌ、フィッシャーなどの有名ブランド
サヴェルヌでは、ドイツのカールスベルク・グループ傘下のリコルヌ醸造所が、北ヴォージュのふもとで長いビール造りの伝統を受け継いでいます。シルティカイムの歴史あるビールフィッシャーは、ハイネケンがシルティカイムのエスペランス醸造所の閉鎖を発表したことを受け、2026年から生産がメテオールに委託されています。シルティカイムは長く「醸造家の町」と呼ばれてきました。
マイクロブルワリー:アルザスビールの新しい風
こうした大手のほかに、アルザスにはバ=ラン県とオー=ラン県に約40のクラフトブルワリーやマイクロブルワリーがあります。白ビール、IPA、クリスマスのスパイスや地元産ホップを使ったビールなど、創意工夫にあふれています。直売や試飲バー、予約制の見学を行っているところも多くあります。アルザス・ビール街道(ルート・ド・ラ・ビエール)では、見学スポット、テーマ別のルート、試飲情報がまとめられています。
醸造所めぐりを楽しむためのアドバイス
- 醸造所の見学は、とくに週末や休暇シーズンは事前に予約しましょう。
- 夏の終わりにオッホフェルデンを訪れるなら、コッヘルスベルクの散策と組み合わせて、収穫前のホップ畑を見に行きましょう。
- 季節のビールを味わいましょう。暖かくなる頃には春のビール、待降節にはクリスマスビールが登場します。
- 試飲にはアルザスの名物料理を合わせましょう。タルト・フランベ、シュークルート、マンステールチーズがおすすめです。
- 電車を利用するか、運転手を決めておきましょう。過度の飲酒は健康を害します。お酒はほどほどに楽しみましょう。


